題名:または真実の愛と友情 登場隊員:ゾンド・ダンテ・ケネス(ウィシドフィード要塞) ゾンド@医務室【入室】 (2009/05/22 (金) 23:03) ◆ ゾンド@医務室 :(一睡もしていなかった。考えるという行為をようやく覚えた時代から、眠るという生理現象には馴染みがとても薄かったけれど、夜の短い要塞暮らしでは、特に持て余すこともなかったのに。ときたま容態を見に来る医師に診断を受けても、ともかく安静をとしか言い渡されない生活は、何時かの何かを思いだして、どこか肋骨の形の浮かぶ胸腔の奥がひりつくように痛んだ。掛け布団の中で毛布を体に巻き付けて、蓑虫のように行儀悪い寝相で伏せっているなんて、いつもの己では有り得ない躾のなってなさだった。ほんの時たま、一日に一回に届くか届かないか、竜に噛まれた怪我人が訪れる以外に誰も関与しない医務室は、あまりに静か過ぎる。) 2009/05/22 (金) 23:05 ダンテ【入室】 (2009/05/22 (金) 23:10) ◆ ダンテ :(今日も今日で、見習い達の訓練には全く関与していない男だった。聖職者だから。――という言い訳もいつまで通用するか分からず、注意を受ければ動くしかないのだが、相変わらず難を逃れている。こうやって、己には全く関係の無い筈の医務室に足を運べるのも、時間が有り余っているからだ。警邏の任務がない要塞なんて、)……、(閉じられた扉の前で、無表情を崩さない祭服の男は溜息を吐いた。沢のほとりで摘まれた花は、勿論己が摘んだものではないけれど。――誰が摘んだかなんて、どうでも良いのだ。小さな花束を片腕に、左手を伸ばしてノブに手をかけ、静かに捻ると滑り込むように中へと進入した。足音の伴わない歩みをもって、暗い、内部を静かに見遣った。擦違う医師に犯罪者が入って来たような目を向けられては、ごめんなさいね、と静かに謝罪を述べて、)――ゾンド、さんはどちら?(捕まえた医師にはそうやって語り掛けて居た。) 2009/05/22 (金) 23:21 ◆ ゾンド@医務室 :(医務室の医師は、医務室に居る人間は、これまでまだ彼一人だった。また一人増加した人間に不審者を見るような目を向けた医師は、そのまま不躾に闖入者の全体像を爪先から頭の天辺までを舐めるように眺めて、それから漸く気を許したらしい。険しい皺はまだ眉間に刻まれたままだが、移動部隊が来ているという話は彼とて知らない事柄ではなかった)『一番奥の寝床だ。』(白髪と黒髪の混じり合った長髪の彼は、つっけんどんに司祭姿の男へそう言い渡すと、勝手に関心を失ってそのまま机へと向かい合う。奥に小さく丸くなっている少年は、よく知った声色に四肢五体を硬直させて、色の無い瞳で、閉ざされて揺らぐカーテンばかりを見ていた。) 2009/05/22 (金) 23:29 ケネス【入室】 (2009/05/22 (金) 23:36) ◆ ダンテ :(鋭くも、敵意に似た視線を受けたけれど、その間ごくごく僅かに三白眼を細めたのみで、男は一言も発しはしなかった。私服で街を歩くと間違いなく一回は職質を受ける身だ。切ない。)ありがとうございます。あなたに神のご加護がありますように……、(ロザリオの揺れる左手を胸に起き、静かに一礼した男は言葉に示された方を、体勢を戻しながら真っ直ぐに見据えた。手の中の花束が崩れないように、愛しげな視線さえ花に向けて、男は奥へと足音なく進んで行く。毛布に包まり、此方からは背を向けているようにも見える少年が漸く視界で確認出来て、男は静かなまま傍に寄った。その背に手を置こうとして、腰を折って寝顔を覗くような姿は、その首に口付けを落さんばかりの、) 2009/05/22 (金) 23:39 ◆ ケネス :(一人の司祭が病室に入ってから数分後…再び扉が開かれた。入ってくるのは、白衣を着て火のついてないタバコを咥えた男だった)お〜ぅ、お疲れさん。(部屋の隅で机に向かって座ってる医師に声をかける。その声は、眠いためか覇気がないようにも感じれてしまうか)あぁ……ゾン坊は起きたかね?検診の時間なんだがな〜。(歯型のついたタバコを口からはなしてポケットにしまいこんでもう一人の医師に尋ねた。奥の方で、カレンダーが揺れたような気がしたが…得に気にはならなかった。) 2009/05/22 (金) 23:49 ダンテ【入室】 (2009/05/22 (金) 23:51) ◆ ゾンド@医務室 :(男性の身分は声で知っていても、どこそこの位置に居るかまでの把握は曖昧だった。彼の仕草も夢にも知らず、くい、と、何の前触れもなく、少年は寝台の上で横転する。あわよくば首に触れるまでの距離に在った口唇が、少年の薄い喉仏とは極めて間一髪の至近距離となっても、少年はまるで頓着もせず、男の艶やかな黒髪をただ瞳に映しているだけで居た。)『おーう、待機の軍医さんオツトメゴクロ〜。』(寝惚けたような締まりのない声で応じる要塞付けの軍医である。丸椅子を回して束の間の同僚を、彼としてはただ単に目を合わせただけだが、その目は薮睨みの蛇のように鋭い。ただ単に目付きの悪さだけが際立って強く)『それがよ〜、アイツなんか知んねえけど、寝ねえぞ。』(声は間延びしており、互いの眠たげさは双方甲乙点け難かった。) 2009/05/22 (金) 23:52 ◆ ダンテ :(再び扉が開かれた音に気付いても、男は身を引かなかった。人の気配どころか、医者と思しき発言が聞こえて、其方を伺うように首を回そうとしたけれど、止めた。口角を上げた微笑は、文字通り僅かで、)……おはようございます。倒れた、って聞いたわよ。…気分はどう?(その至近距離のまま、寝起きの人へいつもするみたいに、低い声で囁き掛けた。――続いて、医師の言葉も耳に入ったけれど、おはようの挨拶を撤回することは無かった。ただぞっとするほどに穏やかな、三白眼が少年を見詰め、男はそこで漸く身を引くことになる。) 2009/05/23 (土) 00:01 ◆ ケネス :(要塞付の軍医も目つきが悪いが、このオッサンも目つきが悪かったから…相手の表情に対してはどうと思うことはなかった。ただ、相手の発言に対して眉を八の字に曲げた)…あん?寝ねぇ……?何だゾン坊、不眠症なんか患ってたんか??(過去のカルテには、んなもん書いてなかったが…はてさてどうしたのやらだ)ん〜まぁひとまず声をかけねぇことにはな………んだ?今誰か来てんのか??(奥の方から聞こえる声に対して尋ねた) 2009/05/23 (土) 00:03 ◆ ゾンド@医務室 :おはようございます。ダンテさま。気分は……通常と、変わりない、です。(布団の中から右手をそっと出して、彼の身を引かれてしまう前に、己と同じように血色の悪い頬を、指先でぺたぺたと、微かな力で撫でたがった。頭に巻かれた包帯は替えられていないから、枕と擦れてどうしても撚れてしまうけれど、まだ野戦の傷病兵とまでみすぼらしい姿ではない。白目ばかりの面積の多い瞳は、少年としてもここまで綿密に見詰め合うのは初めての出来事だ。鼻梁が隠れるまで、手許にある布団の縁を引き上げて、頭を上げるダンテに軽く睫毛を瞬かせたのかもしれない。)『アレのカルテ、なんにも書いてねえじゃんよ〜、血液型ぐらい調べといてくんねぇか?』(軍医はだらだらと緩慢な手付きで、机の引き出しからカルテを引っ張り出す。確認しているようだが、何度見ても同じだ。殆どの記入項が、真っ白く染まっている。)『移動部隊の兄ちゃんが見舞いに来てるよ。オメーも知り合いじゃねえの?』 2009/05/23 (土) 00:11 ◆ ダンテ :(頬に触れられる手の感触には声を立てて短く笑った。と、言っても、この男のことだから、息を吐くような些細な笑みだ。背後で己に関して応答が為されているのもその瞬間までは気がついているのかついていないのか、)良かった、……それを聞いて安心したわ。アタシも、あの子もね。(緩く頭を振ってから、少年に向け差し出したのは、空よりも濃い蒼の、花びらが開いた花の束だった。野に咲くそれは、華やかさという点ではひとつ欠けていたかもしれないが、)これは、リオ嬢から。…花言葉は、私を忘れないで、(勿忘草である。言葉を切ってから、ごめんなさいと呟いて、)何か、欲しいものがあったら言って頂戴ね。気の利いたもの、持ち合わせてなくて。 2009/05/23 (土) 00:27 ◆ ケネス :しゃあねぇだろよ。ゾン坊は人間でもその他諸々の種族でもねぇって事だからよ。血液型は過去のデータと照らし合わせても該当すんのねぇんだよ。(ハァと溜息を出しながらそう返答。人間のように見えて人間じゃないという手はいるが、該当種族がないしおまけに彼以外がいないからデータとして表すことが出来ないのだ。彼個人としてのデータなら、個人的に持ってはいるが)あぁ〜それだけじゃ分っかんねぇわ。まぁ何はともあれ会わんことにはな…んじゃ、ちょっくら行ってくるわ。(そういえば軽く手を上げて医師に別れを告げて歩を進める。そのまま遮ってるカーテンを開けば)あぁ、あんたがお客さんとやらか……で、だ。(ベッド脇に花束を持ってる男を見てそんな風に声をかけた後、ベッドの主の方を向いて)ゾン坊具合はどんな按配だ? 2009/05/23 (土) 00:29 ◆ ゾンド@医務室 :いえ、来てくれただけでも。感謝しています。(花束を貰うなんて、初めてのこと。この要塞では、あまり馴染みのない出来事ばかりが降って沸いてくるような気がする。ふわふわと覚束無く揺らぐランプの灯りのせいで、淡くスカイブルーのトーンが落ちたそれは、どこか、少女の瞳を髣髴とさせる佇まいの花弁だった。上体をゆっくりと起こして、まだ蓑虫のように毛布を背中の方まで巻いたままだったけれど、いそいそと両手を出して、形を崩さないよう細心の注意を払って受け取る。彼が言う花言葉という概念にも、馴染みがなかったから。)花…言葉……?花が、そう言っているの…?(小さな花弁が寄り集まったそれに、じいと瞳を近付けて見ても、特に異常の見られない普通の花だったから。)『ワケわかんねえなぁ。とにかく、頼むぜ。』(ともかく、少年については掛かりつけの担当医依存する気バリバリの軍医だった。自分の仕事を済ませるべく、机に向かってそれっきりの存在と化す。)おはようございます、ケネス医師。我々は、平気です。(カーテンから顔を出した軍医には、自ずから明瞭な声で返事をする。頭を打ったとはいえ、三日経っても意識も発言も鮮明だった。脳に異常の出ている人間の仕草ではなかった。) 2009/05/23 (土) 00:40 ◆ ダンテ :(カーテンが開かれて、姿を見せた白衣の人を振り返り様に見ると一礼して、キス・キルリラ、と教徒の祈りの言葉を呟いた。男の唇に当てられた十字架の蛇は、手が下ろされると音も無く揺れるだけである。聖職者の挨拶を終えた人は普段と変わらない緩い空気を纏いながら、)――ん、ええ、こんばんは。お邪魔かしら?(言いながらも退くでもなかった。交差した腕を組んでしまいつつ、)――ふっ、(少年の不可解そうな言動に、浅く噴出して、)……そうね、花は、話さないわ。人は、逸話をつくりたがるのよ。死の際の人が、愛するひとへ投げた花、とそれは言われているわ。(少年の手に握られた可憐な花を見詰めながら、静かに語った。組んだ腕を解くと、包帯の巻かれた頭に触れるような不躾なことはせずに、肩に落ちた一筋の黒髪を、愛でるように掬う指を伸ばしただろう。) 2009/05/23 (土) 00:48 ◆ ケネス :キス…………んだって?(初対面で失礼ながら、思った事は「何だコイツ」であった。いきなり訳分からんことを口にしたと思えば十字架にキスしてるし……あぁ、そういう宗教なのかと気付くまでにしばし時間が必要であった)いんや、邪魔じゃねぇよ。えっと………(こうして顔をあわせるのは思い出してみたが、やっぱり今日が初である。知らない人を思い出せというのが無理な話なのだが)我々……ね。理解すんのはむずいけどまぁ、問題ねぇっつうんならそれに越した事はねぇやな。そろそろ動けそうか?(ベッドの上で布団に包まってる少年にそう投げかけた。何でもここ3日はここにいるらしい。なら、そろそろ動いてもいい頃だろうと思った…何が原因かは知らんが) 2009/05/23 (土) 00:53 ◆ ゾンド@医務室 :はい、動けます。今日中に退出は、無理でしょうか。あまり御厄介になるのも心苦しいので、近い内に、手続きの程をお願いします。(花束の感想よりも、ケネスへの答えが先に語られた。身を案じてくれているのは等しくても、仕事の復帰に関わっている軍医をまず蔑ろにしてしまう訳にも行かないだろうから。それに三日も抑留されたのは、不可解には値しない。こうして生きて動いていても、心拍と言える鼓動もなく、自発呼吸すら疑わしい少年は、医療という世界の中であまりに異質すぎたのだから。)そう。この花の名前を、教えて欲しい。…リオ嬢にも、……今はまだ無理だけれど、後にお礼を返したいと、思うから。(花束を夢中で観察しているばかりだったから、ダンテの細く白い指が近付いているのにも、気付くのはとても遅い。髪に触れられるのは苦手ではないけれど、どうしても首筋に走るこそばゆさが、低く淡い電圧のようにくすぐったく感じる。そっと目を伏せて、ほんの僅かにふるふると頭を揺らした。) 2009/05/23 (土) 01:03 ◆ ダンテ :そ?なら、暫く居座るわよ。(怪訝に扱われることは慣れている。問うように語尾を上げられても、僅かに首を傾げただけで流してしまった。祭服を着ていることの方がずっと多いから、神の信徒であることは彼にもすぐに知れることだろう。友好的な位の声色でそう言って、)……なぁに、どうかした?……せんせ、(その男を、彼女は先生と、呼んでいた。それは知っている。この体調を慮ってくれるのは在り難いがそれよりずっと煩わしい。下方にある茶髪を見下ろした男は、女騎士の使う呼び名を囁くように呟いていた。少年の髪の一筋を掬った指は静かに持ち上げられて、男の薄い唇に触れるか触れないかの時点で離された。震えるような揺れに、獰猛な肉食の色が瞳にちらついただけで、直ぐに掻き消されて、)――勿忘草。そのままよ。あの子だったら、あなたが元気になって、いつものように顔を見せてくれるだけでいいと、言うでしょうね、(律儀な少年の物言いに、穏やかに男は微笑う。) 2009/05/23 (土) 01:13 ◆ ケネス :ま、入るのは自由だが寝る時は自分の部屋に帰ってからにすっこったな。(ここは宿泊所じゃねぇからな、と付け加えた。)あぁ〜えっと、兄ちゃんの名前なんだっけか?それと……ついでだが顔色悪ぃな?ちゃんと寝てちゃんと喰ってっか?(女言葉を使ってるけど、どうみても男だろうという目の前の人物に対して、幾つか質問をしておいた)あ〜〜今日はもう時間が時間だしな〜…。今から出来る仕事なんて然程ねぇし…明日の朝、ゆっくりと出てくりゃいいさ。手続きの方は俺でやっとくからよ。(素直に返事が返ってくるのはいいことだ。と、一人心のうちで満足をしながら、今晩はゆっくり休んでおけと…伝えておいた) 2009/05/23 (土) 01:22 ◆ ゾンド@医務室 :(目を瞑っていたから、男の瞳の不穏な色など少年には知る由も無かった。例え本物の肉食獣に四肢も臓腑も貪られようと、少年は抵抗の一つもしないのだろうけれど。食われる為に生きている、そもそも捕食される事と引き換えに、圧倒的な絶対数を許されていた種族なのだから。)ワスレナ、グサ……。会えるときには、挨拶の一つさえできるとすれば、今はそれ以上の望みはないから。明日の朝礼のときに、彼女の姿があれば、声を掛けたいと思う。(そういえば、白皙の少女と面と向かって顔を合わせた時は、この瞬間から数えて何時だったか。あまり遠い過去ではなかったけれど、朝礼に姿を見せないまま、たったの三日が過ぎただけで、自分が遠く離れた土地に拘留されているような錯覚を覚える。遠くない未来に任務による別行動が常態になった日々、自分はどうすればいいのだろうと、無為な心配の種が芽吹いた。)時間が?ケネスさま、今の時間は、何時頃なの?……時計も何もないし、窓はカーテンで区切られているから、時間の把握が、できなくて。ただ夜だとは、解るのだけれど。(軍医の快く、頼りになる返事に、深く頭を下げた。これで書類仕事は、軍医の手からまた文官へと管轄が移る筈だ。かつてバーパジーラで釣りを楽しんでいた、騒がしくも明るい彼とは、今は全く雰囲気は違うけれど。人を見る目に劣る少年は、疑いを挟む前に好意的な解釈をしてしまう。) 2009/05/23 (土) 01:30 ◆ ダンテ :あはっ、なぁに?こんな、狭いベッドに、二人も乗れないわよ。(面白い冗談を聞いた、とでも言うように笑った顔は穏やかだ。内心では舌打ちをしていたとかいうのは完全に此方の話で、表面に怒気は浮かび上がらない。)ま、自分から名乗らないのに、アタシの名は知りたいの?悪い子ねぇ……、ダンテよ。待機付きの従軍司祭をしているわ。(戦闘員ということは出さなかったが、医務室に居たことはある男だった。その名を聞けば、彼なら何とか思い出すかもしれない。)……寝ているし、食べてるわ。肌の色なら、これは生まれ付き。悪い所が、あるわけじゃないわ。(言いながら、よりによって酷く体調を崩した際に顔を合わせていた少年の方を何気なく見遣る。目配せをする、という訳でもない軽いもので、医師の男に向けてはひらりと右の手を振っておく。その手首には、要塞のカルテに残る筈もない包帯があって、)――ふふ、そうね……、あの子、朝が弱いから。もしかしたら、あなたに気付かないかも知れないわ。驚かせてやりなさい、(女騎士の朝は隙だらけである。面白そうに笑った目を少年に向けて、頷いた。) 2009/05/23 (土) 01:39 ◆ ケネス :どっちかが上から乗っかりゃ、強引だけども乗れんだろ?激しく、見たくねぇがな。 ……ケネス・クレスケンス。見ての通り、傭兵付の軍医で四捨五入すりゃ40だ文句あっか。ガキ扱いされるような生き方したつもりはねぇぞこれでも。(何故そこで年齢を言うのだろうこの男……ま、子供扱いされた事にイラッと来たのだろう…そういうのが子供っぽいというのに)ふ〜〜ん……ならいいんだけどな。ただ、仰々しいもの巻きつけてる割には報告ねぇんだが?……その右手首、何した?(眼が細くなってダンテの顔をじっと見る。まるで射抜くかのように) (さま付けで呼ばれた時、ほんの一瞬だけ凄く嫌そうな顔をした。だがそれも、眼を瞑って開けばもうなくなっていて)あぁ〜今は日付変わってから……一時間半ってところか?確か。…それとな、”さま”付けはしなくていいよ、そんな柄でもねぇしな……精々”さん”付け止まりにしておいてくれ。もしくは、別の呼び方で頼む。(苦笑しながら、お願いした) 2009/05/23 (土) 01:46 ◆ ゾンド@医務室 :……我々が隅に寄るから、ダンテさまが寝たいなら、この寝台も使ってもいいけれど。翌朝には、空くと思うから。(応酬される冗談を冗談とも気付かず、丸く纏まった体を滑らせて、寝台の足元付近へ寄ろうとする。毛布が肌蹴て、寝間着になっていたインナーの存在に、今更のように意識に上った。殆ど私服の持ち合わせの無い少年は、濃緑の長袖上下もまだぶかぶかに持て余し気味である。これも、後で洗わなければ。)……難しい任務だけれど、最善の努力は、尽くしたい。(少年と騎馬隊長は、同行部隊とは言え階級も所属もまるで違う。従って列も集団もやや離れた位置に居るから、早朝の危うい少女とは会話をした経験はなかった。司祭の悪戯心も、少年にはそれが、頭を起こしてやれという意味の全く良心の言葉に聞こえたのだ。)一時間、半……。それならば、眠らなくても、すぐに朝が来るから、時間まで横になるだけで許して欲しい。それに、大丈夫、ケネスさん。百の桁で四捨五入すれば、あなたはまだゼロ歳。(人生の先輩から告げられたお願いも、少年が抗う理由は特になかったから、即座に倣って使い始める。軍医によって目敏く見付けられた手首の不審な包帯も、嫌な連想から怪訝に思うことはない。体調不良に出くわした当人であるが、暗い世界の心については、まだ認識が甘過ぎた。) 2009/05/23 (土) 01:55 ◆ ダンテ :やぁね、あなた……相手は子供よ?怖いこと、言っちゃあ駄目よ、(ふっ、と、それこそ嘲るように漏れた息は微か。相変わらず男の纏う空気は緩いだけで、苛立ちを露にした男には三白眼を静かに細めて見下ろして、相手の名乗りを聞けば、口を開いても静かなままの低い声で、)ケネスさん、ね。よろしくね?……おじさま、(四十路を強調したので、そう呼ばれるのが本意なのかと呼称にそれを選び取った男は笑む。そうして、寝台の上の少年が返した台詞に危うく噴出しそうになりつつも耐えて、むしろ真顔に近い顔で、)……そうしたいけれど、このおじさまが駄目って言うから、また今度ね。(今度があるのかどうかはしらないが、至極残念そうに言葉を返す。)ええ。イイコね、坊や。きっと上手く、いくわ。(任務、という堅苦しい言葉に目尻を緩めて男は首を縦に振った。)――仰々しい、って?(医師の言葉を復唱しては首を傾げて、ややあって、ああ、と右手首を長い袖の奥に潜めてしまいながら頷いた。)切ったのよ。いちいち報告しないといけないの?(嘘をつくでもなく真実を何でもない顔で答えて、面倒臭そうに溜息が吐かれた。) 2009/05/23 (土) 02:06 ◆ ケネス :あん?ガキだろうとそうじゃなかろうと、そういうことする奴はするだろう?知る知らないは本人が聞けゃいい事だ。(ちなみに、俺は言いたくない。と付け加えたオッサン、何故か胸を張っていた)……何かキモいな。おねえ言葉以外喋れんのか。(ソレしか出来んというのなら…まぁ仕方あるまい。こちらもある程度妥協しなくてはならないだろうから…)……まぁ報告する”義務”はねぇよ。問題ねぇっつうなら自己責任自己管理でやりゃいい。だがな、俺とか後ろのオッサンにネチネチ言われる事は覚悟するんだな?(そこまで言ったとき、ふと……そういえば、ダンテという名前に聞き覚えがある。それは何処で聞いた話だったか…)いや、だから此処は寝るための場所じゃね……ん?何だゾン坊…この兄ちゃん体調悪いのか?(横から挟んでくるように声を出した少年にツッコミをしようとしたが、思うところがあって途中でやめた)…ゾン坊。それじゃこの部隊の長命種以外はみ〜んな0歳になっちまうぞ?(あまりにも大雑把過ぎないだろうかとケネスは考えた。待機部隊の9割くらいは。0歳になってしまうんじゃない化と思った) 2009/05/23 (土) 02:12 ◆ ゾンド@医務室 :了解した。では、また今度。(是認の言葉と、まるっきり模倣のままの復唱を呟いて、無益な発想は収斂した。医務室とはほぼ縁のない少年にとって、二度とあるか無いかの提案はそれで終わる。激励とまでもない、字面よりはるかに穏やかな励ましの言葉にも、こくこくと首を上下に揺らして了承の合図とした。)今は、健常では?体調が悪いときも、あるようだけれど。我々が観察したのは、まだバーパジーラ滞在の間の、中〜後期だった。当時の容態は、貧血に似ている。(軍医に情報の提供を求められれば、よどみなくつらつらと述べてしまう。当時にも口止めを要請されなかったから、当の本人が目の前に居たとしてもそれは口を塞ぐ理由にはならなかった。迷惑を被らせかねないとは露ほども思っていない。)…では、十の桁で四捨五入をしたい。40代ならば、ゼロ歳。50歳以上から、年齢は100歳となるけれど。(真摯な声ではあるけれど、語る内容は言葉遊びに近かった。実用的な会話には到底大雑把過ぎる数値だという、問題の本質を理解していない。) 2009/05/23 (土) 02:20 ◆ ダンテ :そんなこと言ったら、元も子もないじゃない……、(もう、と非難するように呟いて、)子供は、ね、知らない方がいいことの方が、ずっと多いのに、(後半は独り言に等しかった。三白眼は鋭いまま、沈んだような暗い色を呈したまま手首の十字架に落ちていた。眼を上げた時には、温い色で、どっと溜息を吐く。)――はぁ。疲れるのよ…、……俺の方が好みか…?どっちでも良いだろう…、言葉遣いくらい、(久々に男言葉になったが、矢張り此方は疲れる。言葉くらいで性格は変わりそうにないので、気だるげな雰囲気は抜け落ちることを知らない。)――ちょっと、坊や。やめて頂戴、(そう言ったところで、もう大部分は口にされているのだけれど。再び溜息を吐いた男は元の口調に敢無く戻っていて、)…体調が悪いんじゃないの。そういう体質、(長い前髪を鬱陶しそうに掻き揚げた右の手の、鍛えた男の太さを持つ手首を袖の上から押さえていた。) 2009/05/23 (土) 02:29 ◆ ケネス :まぁな……けどな?知らない事がいい事かどうかはそいつが決める事だ。俺らじゃねぇよ。(しっかり聞こえてたようで…ただ、ヒトの考える価値観というのは得てして同一にはなりえない。相反する、対立するような意見から何をどう汲み取って糧とするかが、大事な事と知っていた。…だが、その上で我道を押し通すというのがこのオッサンの下手糞なところなのだが)あぁー…じゃあいいや。俺が我慢すりゃいいだろ。大事な司祭様を疲労で倒すわけにもイカンし。(頭をガリガリと掻きながらそう返事した。楽な方で離してくれて構わないと、促した)今は…?すってぇとあれか、普段は普通だが、調子悪い時は貧血っぽく倒れるとかそんな感じか?(詳しい症状は分からないが、ゾンドの発した意見だけをサクッと簡単にまとめて聞き返した。相手は勿論、目の前に立っている男)なるほど、具体的にはどうなんの?悪くなると。  ……いや、ゾン坊。それでも難しいんじゃねぇか?俺、自分より歳上な奴見たのって、ビッツくらいだぞ?(10の桁での四捨五入もまた、意味がないものだと諭す) 2009/05/23 (土) 02:39 ◆ ゾンド@医務室 :(止めてと唐突に言われて、少年は薄い目蓋を瞬かせる。背の高い男の表情を覗き見しようと首を上向きに傾けたけれど、ダンテの顔の色合いは呆れだったのだろうか、それとも憤懣だったのだろうか。間違いなく善意からの世話焼きとは違う意識から出た言葉だったから。鐘を打てば自然に反響するような、そんな無意識からの、服従的な、他者への協力姿勢である。)数字の上では、違いは無いと思うのだけれど。10を越える年数には、我々はまだ実感が無い。(年月という曖昧で主観的なものを語る時、どうしようもなく自分視点の意見しか内面に無く、少年はそれを疑いもしない。ただ、ビッツがそこまで年上だったとの、また一つ新たな情報を得たのは収穫だ。)………そろそろ我々も、静かにしようと思うから。(緩い動作で背をシーツにくっつけて、布団を目許まで両手で引き上げ、被る。じき、床を踏みしめる硬い靴音が四五ほど響いて、カーテンの向こう側から遠慮の無い声が伸びる。それは怒気を孕むというより、どこか半笑いのからかい口調だったが。)『ナニてめーら口論してんだ。口論か?とにかく騒ぎ起こすんだったら出て行って貰うぜ。どこの軍医だろうとな。』 2009/05/23 (土) 02:49 ◆ ダンテ :そうね……そうやって、言えたら、どんなに良いでしょうね、(客観視すれば知りたくもなかっただろうことを幼い頃から叩き込まれた人は口の端に笑みさえ浮かべて、医師の灰の目を見た。見詰めると言うほど長くはなく、)最初からそう言って頂ければ、良かったのに。おじさま、(言いながらも戯れるようにふっと笑うような吐息を漏らしたが、その時にはもう笑っては居なかった。)……きつくてだるくて死んでしまいたくなるわ。でもアタシは生きてる、医者の、手を煩わせるようなことはない。薬で手を引いてよ、せんせ…、(最後に付け加えられたのは故意の、呼称だった。くすり、ではない、音読みで囁かれたその言葉の後に男は眼に自嘲を込めたが、笑えなかった。)……、ん。もう眠いでしょう。ゆっくり、お休みなさい、(ごめんなさい、と静かに謝罪の言葉を吐いた後に、布団を引き上げた少年を見遣るその眼は平静に戻っている。撫でるようにその繊維の上に手を置いた後、カーテンをしゃ、と開いて、外気に触れた。知らない医師には目礼だけを返して、) 2009/05/23 (土) 02:59 ◆ ケネス :知らんよそれは。俺はお前じゃねぇからな……ただまぁ、何事もウダウダ言ってるよりは、やることは他にあんじゃねぇの?って思うわけだがな。(あぁ、こんな糞真面目な話すんの柄じぇねぇってのにもう〜煙草吸いてぇな〜とか思いながらも、言葉はツラツラと紡がれる)ん、スマンな。 ……………症状、具体的に書いて俺んとこ持ってこい。ちったぁマシなもん作ってやるよ。(男の目つきが………さっきまでは気にもならなかったが、今のダンテの目つきは非常に気に食わなかった。ピキピキと青筋が浮かぶが、幸い、髪の毛で隠れている) ん〜〜そうなんだがな。けどなぁ、ガキ扱いされるのも白い髭を蓄えてて「フォッフォッフォ」とか笑うような爺ちゃんみたいなキャラならまだ納得いくのよ。でもさ、明らかに同年代か歳下のヤローに子扱いされるのはな、やっぱ嫌なんよ。……あ。これを、一般的と覚えるなよ?(こんなものは一般的とは…恐らくいえないだろう。自分のやりたいようにやってるだけなんだから)ん、そうだな…。眠くなくとも、眼を瞑ってじっとしてりゃ、寝れるかもよ?(自ら布団の中にもぐったゾンドを見て小さく笑う。後ろから先ほどの医師の声が聞こえてきた。振り返りながら)あぁ、すまんな。んな、大した事じゃないんだが……ちと騒ぎすぎたかな。あいや、すまねぇ。(軽く両手を挙げて降伏の格好を一度見せて)んじゃ、外で一服したら戻ってくるよ。そうすりゃ、交代になんだろ? 2009/05/23 (土) 03:09 ◆ ゾンド@医務室 :『おう兄弟。熱心なのはいいんだけどよ、あんま、な? じゃあ次の当直頼むわ。一休みから帰ってきたら、俺から引き継いでくれな。』(降参の合図をしっかりと受け取って、苦く頬を歪めた軍医は胸ポケットから一本のシガレットを引き出し、ケネスへと遅いアンダースローで投げ与える。静かな礼を残して出て行った司祭の男には、ニヤケ笑いでひらひらと片手の手のひらを無造作に振って、それっきりだ。机へと戻って、寡黙に沈む。振り返って、寝台にむぐれど、眠いという感覚を一切知らない子供は、二人のどちらにも反論を述べられなくて。)……………。(こんな自分に生まれて初めて届けられた見舞いの品は、少年の頭のすぐ脇の枕元に置かれて、それから丸一夜、けっして潰さないように丁寧な注意が払われる。生けておく瓶の一本の持ち合わせも少年の私物には無かったけれど、食堂から頂いた余りの瓶で済ませようなどという発想もまた、それを酷く惨めな活花にしてしまうことだろうから避けたかった。見る見る内に萎びてゆく花を、看取るように静かに撫でながら、粛々とした夜はやがて騒がしい朝へと遷移してゆく。例え青い花弁の一つが齧り取られていたとしても、それは誰の目にも触れることはないのだ。) 2009/05/23 (土) 03:16 ゾンド@医務室【退室】 (2009/05/23 (土) 03:16) ◆ ダンテ :うだうだ言えるのも、自由の身だからよ、(穏やかには返したが、視線までは返さなかった。ただ、まだ己が神へ依存できているか、その信仰心を、どうしようもなく確認したくなって、それが手の動きに連動する。祭服でも身に着けている刃に手が伸びて、)………ええ。(吐き出すような返事だった。生返事のようでいて、それでも常に求めた安楽を、一時でも得られるのならそれくらいの対価は必要のはずだ。己だって、分かっている。知っているからこその、短い応答だった。)……もう、行くわ。また、後でね。(今は、この場所に長く留まっていたくなかった。医務室内を走るなんてことはしないけど、その足取りは心持ち急いていた。それでも足音は、無い。――、酷く物騒な目付きをした男が軍医に端書を差し出したのは、その翌朝の事だった。眠れていない。) 2009/05/23 (土) 03:24 ダンテ【退室】 (2009/05/23 (土) 03:24) ◆ ケネス :自由を謳歌するのもいいが……責任に押しつぶされなきゃいいがな。(こういうのは実際に良く分からんから非常に困る。こちとら精神科医ではないから、流石にそこらまでは治療するのは難しいと思ってる)……(ただ一言の言葉を残し、歩き去った男の背中を見つめたままこう思った。「面倒くさい人種がまた一つ増えた」と。セレスと違う意味で面倒そうだとか失礼な事を考えながら溜息をひとつ吐き出した)…オウ、サンキュー。んじゃ、また後で来るわ。(山形に飛んでくる煙草を右手で優しく掴む。スッと鼻に当てて匂いを嗅いでみる……んむ、なかなかフレーバーでいい香りじゃあないか。振り返り、ゾンドが大人しく寝たのを確認すると、そのまま歩き出して医務室を後にした……外でゆっくりと一服を楽しんだ後は、再び医務室に戻るだろう。さて、んじゃあ遅番頑張りますかね、と) 2009/05/23 (土) 03:28 ケネス【退室】 (2009/05/23 (土) 03:28) HIGHLAND FORTRESS 峠の要塞(閉鎖しました) http://h-f.sakura.ne.jp/kariken/index.html BACTERISM MATRIX http://bacterism.matrix.jp/ PCキャラページ http://tryx-quad.sakura.ne.jp/zond.html