題名:ワイルドベリー 登場隊員:レナード・ゾンド(ウィシドフィード要塞) ゾンド【入室】 (2009/07/18 (土) 21:58) ◆ ゾンド :(日が落ちてから二時間ほど経つ。たった二時間だが、それは日が落ちる時刻が非常に遅いせいであって、訓練の時間が長く取れる季節だからと彼ら訓練生の中の意見ではすこぶる好評とのことらしい。彼らの営む生活習慣の規則正しさは、自分も見習うべき点の一つだと考えている。そうした宵の口の、要塞内の中でもやや岸壁に近い地区に造られた厨房に灯るのは、魔法の灯りではない。普通の火が頻繁に使われる場所はその特性を十分に配慮されていて、不始末や換気に便利なように、空調や煙突の造りにも気が配られていた。高い天井にぼっかりと開いた通風孔の下、茹だるような蒸し暑さの中を涼しい顔で火加減を見詰める人影はたった一人分。弱火でコトコト煮込まれている鍋も小ぢんまりとしたものだ。) 2009/07/18 (土) 21:58 ◆ ゾンド :(一人の人間としてまともな嗅覚を持つ者がこの厨房を横切ろうものなら、その鼻腔を甘酸っぱい香りが過ぎるだろうけれども、原因について興味を惹かれる前に、嗅いだ香りの前例に思い当たるに違いない。特に何の変哲もない、全く普遍的なブルーベリージャムの香りだからだ。それを裏付けるように、厨房の中に居る人間は、その調理に携わっている者がたった一人きりである。焦がさないようにと時折、へらを使って攪拌する。火加減と時間を計る以外には特にそれくらいしか手を使う必要がない、ここまで来れば後はとても単純な工程しか残っていない。) 2009/07/18 (土) 22:09 ◆ ゾンド :(頃合を見計らって鍋つかみを装着、ジャムを煮ていた鍋を火から避ける。濡れタオルの上に丁寧に置いてから、また別方向に置いてある濡れタオルへと向かった。やや暗い場所にあるので目立たないが、煮沸消毒した瓶がタオルの上に控えてある。タオルごと鍋の近場まで運ぶと、蓋を取った。鍋つかみによる感覚の鈍りに注意しながら鍋の持ち手を掴み、瓶の上空で傾斜をつける。そろそろ、ぽたぽたとジャムが流れ落ちてゆく様子を眺めること五分ほど。湯気の出ているまだ熱い瓶を金属蓋で密閉し、今夜の大一段落は終了した。下に敷いたタオルもそのままで、蓋の上に紐の付いた木っ端を載せる。『できたて。熱いので触らないように』という意味の文面が記載された、一種の警告表示だった。熱気を直接浴びる作業でも汗一つかかない子供は、そのまま鍋の洗浄作業に移った。) 2009/07/18 (土) 22:36 ◆ ゾンド :(脂肪酸を煮詰めて固めた石鹸に時折助力を借り、しゃくしゃくという音を立てながらタワシで綿密に洗う。カイメンの死骸を流用した清掃具である『スポンジ』というものを見た覚えはあるけれど、内陸に勤務するようになって久方、この近辺では使われていないようだった。到底手に入らない、貴重品なのだろうと思う。洗い物のほぼ全ては自分がここに来る前に済まされていたようだから、すべきは自分の後始末だけだった。鍋と調理具の水を切って仕舞った後でも、ジャム瓶はまだ熱くて、素手では到底触れない。木っ端に留守番をして貰えているのだから、迂闊に弄るような子はこの要塞には居ないと信じることとしたい。厨房を後にしてから食堂を抜けて、次の目的地は一路図書室へ。) 2009/07/18 (土) 22:58 ゾンド【退室】 (2009/07/18 (土) 22:58) レナード【入室】 (2009/07/18 (土) 23:40) ◆ レナード :…はあ。それで、欲しいのはバスタード?グラディウス?短剣ならキヨン式も耳状短剣もマンゴーシュもダークもあるでしょう。…名前が分からないものをねだるの、面倒だからやめておくれよ。どうせひとのだと思って、(軽い声に答える声は不機嫌というよりも呆れていた。その、話し相手が根負けして負け犬になるまで続く弁論は、最初からおよそ勝ち戦だったので見ていても誰も得のない、つまらないもの。外は雨が強いから、今日は室内の訓練所だけ見て、熱気で即座に引き返したくらいが唯一の運動で、以来はこうしてここを我が物顔で占拠していたのだけれど、訓練所でであったひとにどうも運を吸われてしまったらしい。打ち込みで武器が壊れてしまったというひとが、少し昔の誰かに似ていたから、わざわざ手持ちのものを与えただなんてことが間違いだったのだろう。腐った竜騎士の姿が逃げて見えなくなった後、旧いナイフの横に、まだ新しいものを並べて、)バーゼラルド、(続いて、ごと、とこれは大きい、)チンクエデア、(円盤状の柄頭が物珍しい形、それは、多種だった。全て短剣と称されるそれらを、手にもって振るえたのは、今の右手ではもうかなわない昔の話だけれど。) 2009/07/19 (日) 00:01 ゾンド【入室】 (2009/07/19 (日) 00:11) ◆ ゾンド :(図書室で小半時ほど時間を潰してから舞い戻ったパーティルームは、いつもながら高温多湿の温室状態だった。訓練所や厨房のそれよりは随分と不快指数に差があるものの、あそこよりはましという消極的な高配でしかない。何時もよりは大分早い就寝時刻を努めに、植物園の隙間を縫うように抜けてゆく足取りは普段通り緩慢で、金属質でない靴音は低く鈍くくぐもっている。涼やかな落水のせせらぎを三本通り抜けて、ようやく至った部屋の奥部にはまだ人が佇んでいた。一人ではないようだから、彼らの邪魔をしないように、部屋の縁を沿うようにせせこましい姿で帰路を辿る。まだ彼我の距離はそこそこにあったから、金属を手に取る誰が誰だとは把握できないでいた。) 2009/07/19 (日) 00:15 ◆ レナード :(広げたものをしまうのは一瞬だった。魔法だなんてもののない、がらがらと金属が擦る音を立てて袋の中に詰め込まれた。殆どは、かさばるので中央の自宅から使いをよこして預けることになるだろうが、机の上にひとつ残った柄の装飾が綺麗なものだけはそのまま手にとって表面を服で拭う。本来こんな雑な扱いをすれば戦闘員には怒られるが、手入れする環境ではない場所で使えないようでは意味がないので、魔石と魔術回路を宿した特別製だった。昔焼き払った土地のひとにこれを振るう道は勘弁願いたいところではあるが、ひとというより、植物を標的と考えると割と使い勝手のいい細身のものである。金属の質が悪ければ剣幅を太くせざるをえないが、鉱山を持ち合わせている渓谷としてはそのところの融通が利いた御蔭で重たいものを持たずに済んでいる、というのは、確かに有難いものだ。金属が床に落ちて最後の不協和音が止んだ後、)…おいしそうな、においだね。(そう、顔を剣に向けたまま、言葉は口の向きとは逆に、後ろ側のひとを目指す。) 2009/07/19 (日) 00:20 ◆ ゾンド :(自分の捕らえた気配は鈍重な働きしかしない感覚器の齎した誤差だったようで、ここまでの近場に来れば人影は一人分なのだと、不精な認識を改めた。ひとの言葉は、最初は掛け声のような効果があった。内容を吟味する前に足取りを止めて。自分の後方や側面に意識を傾ける。いつまで経っても壁と空間ばかりが冗長に続いていたものだから、ようやく彼の問い掛けを自分の奥へ嚥下した。)そう……?まだ、匂いが、残っている?(移り香は、自分では確認できない。濃い香りに慣らされてしまっていたからか、そうした自身の変化には、いつでも疎かった。床をゆっくりと踏みしめながら、最低限かれの視界の端には入るように、斜め前に陣取るまで静かに歩く。) 2009/07/19 (日) 00:32 ◆ レナード :…誰かに、もらったの?お礼は言ったかい?(ひとつだけなら短剣といえど、ひとつに括ってしまうともう持てる重さを越していた。傭兵の、あのはりねずみのように武器を持っていた大男は一体どういう体と神経があればあれを持てるのだろうと、少し袋を頑張って引っ張ってから、諦めて床に下ろし浅い溜息で疲れを誤魔化す。こちらも、誰、とまで区分して声をかけたわけではなかったようで、誰かが何か作っていると言っていた竜騎士の言葉もダンテや非戦闘員あたりだろうと思っていたものの、そのどれも想像と異なる、夜の時間には少し懐かしい顔のひとへとやっと振り向いて剣を離す。1人で陣取っていただけに椅子はそれなり余っていたから、何処でも座れと椅子の指定はせず、机の上に腕を預けて、) 2009/07/19 (日) 00:41 ◆ ゾンド :原材料は…、竜騎士の……、見習いの方から。礼は述べたけれども、言葉ばかりでは不足だったかもしれない。(袋の口を括るときにも、床に降ろして安定を得るときにも、生地の中からは硬く冷たい音色が漏れていた。子供はやけに興味深そうにしげしげと袋ばかりを見ていたけれども、じきに視線が椅子へ目移りして、座部の埃を掌で払ってから、ゆっくりした動作で着席する。)きっと、明日の朝になる頃には冷却されているはずだから。食事に使えるようにはなっていると思う。(両の腿の上で指を絡ませるように組まれた手は、脈拍の震えほども動いていない。口調も仕草も、所作はどこまでも淡々としていた。)あなたは、ここで、なにを? 2009/07/19 (日) 00:53 ◆ レナード :…ああ…、…まあ、あの方々でしたら、気を遣いすぎるとあちらが気後れするでしょう。――それでは、先日の木苺の犯人は君?(彼の視線を一応追ってみてはいるが、物騒なものの入った中身に触れないよう、此方からそれを開くことはしなかった。指先を絡めて編んで、乗せた顎を固定する。北寄りな出身だけに暑さに強いわけではないが、数度の視察でこの土地の気候には慣れたので顔に出るほどのものでもない。軍規手帳を取り出して、最後のページを捲って、少し前の筆記を確認するように小首を傾いで、)眠れないから、仕事を。…見つかると煩いから、秘密にしておいてくださいまし。 2009/07/19 (日) 01:03 ◆ ゾンド :そう、だけれど……。犯人と言うからには……、ジャムの設置によって、何か不都合が、あった?(レナードが閲覧しているだろう記事からの推理は、合っている筈だ。木苺のジャムは、作ったのも自分で、ここパーティルームに据え置いたのも自分だった。だが、今はもう、無い。黴が生えたりなど衛生的な理由で撤去した訳ではなく、純粋に内容量が枯渇したので取り去ったに過ぎないのだが。自分の不手際について心当たりが無いから首を傾げたけれど、要塞側に無許可であることに変わりはなかった。)了解した。眠れないことについて、共感とまではおこがましくとも、理解はできるから。特別に要請がなければ、上申はしないことにする。 2009/07/19 (日) 01:12 ◆ レナード :食べ損ねたのでまた作ってもらおうと思ったけれど、料理が出来るひと誰に聞いても首を振られたから、知人とあしながおじさん探しをしていただけだよ。名前、書いて下さらないんですもの。(彼を尋ねるきっかけはなかったが、そういえば冬の寒い日に彼はテントまで立ててパーティーの催しのようなものを立てていたから、もしかすると考えていた以上に自隊は料理好きが多いのかもしれない。身近にいるのが赤薔薇とくると、無礼を承知でいえばそういった感覚がだいぶそがれるものの、やれ鍋を囲んだやら知らないところでは結構そういった噂を聞いている。どれに関しても文句の色はないが、言葉に責めるような色合いが感じられるとしたら、それは単純に鳥の人徳のなさだろう。)ゾンド氏も、眠れないほうなのかい…、君は、1人だと寝れないひと?(セレスがピンポイントでゾンドを尋ねる確率がどの程度のものか分からないので、後半は大した釘もささず取り敢えず素直に頷くだけに留めた。顔色がそう鮮やかではないのは何時もと砂塵の変わりも無いが、浮かばないのは、目の前のひとがあんまり幼く見えるから。眠りなさいというほどでもないが、休みなさい、と、あやすように続けて、) 2009/07/19 (日) 01:26 ◆ ゾンド :……名前を書くという発想はなかった。単純に、メリットに気付かなかったから。今夜作ったものには、きちんと名前を記しておきたいと思う。(とはいえ今は厨房に野晒しだったから、食べ盛りである見習いの子達が起き出して来る前には戻らなければならないだろう。十分に冷却が済む前に避難させなければならない訳だが、作った早々に瓶の中身を空にされるのも、たった今から避けるべき事態の一つとなった。食べてもらう為に作った食品ながらも、同僚を優先するという公平性の欠ける思考をいつ覚えたか、いつからかこういった矛盾を持つようになった自分の思考に自覚はない。)……多数でも、眠れない。眠ることができない。魚類でも、眠ることができるというのに、我々には、その能力が欠けているのではないかと、確証は無いながらも、思い始めている。(休憩を取ることについて異論はない。実際に、不休の連続稼動は後々まで支障を来たす下策だと知っている。横にはなるのだが、事実において眠るという感覚を未だ知らないでいた。) 2009/07/19 (日) 01:39 ◆ レナード :書き出すことは義務ではないけれど――でも、今日作ったもの、期待している。(口に出して言わない本音は、そのまま魚のように丸呑みした。机の上に一つ放っていた剣だけそのままにしていたことにやっと気付いて、頭を出して尻だけ隠したというか、なんとも不恰好なミスをローブのなかへと仕舞いこむ。位置はコマンド隊員なんかが用いるような、前腕の外側。スーダンと呼ばれる上腕に仕舞うのはローブでは届きにくいし、アラブといわれる堂々正面に差す遣り方は合わない。最後の刃物も片付いて、人の腕以外何も乗らなくなった机から肘を外し、)かけているのではなく、付随されている可能性だった捨てられるわけではないと思う、けれど。…鳥の一種でね、片脳ずつ眠らせて、睡眠を必要とせず長距離飛行を可能にする種族がいるんだよ。それと同一という確証はないけれど、…でも、もしかしたら、安心できていないのかも、しれないね。(どの程度眠っていないのか、此方から判別する手段は持ち合わせていない。ゆっくりと緩慢に持ち上げた腰を正して、重たい袋の口を縛るひもを持ち椅子から立ち上がり、 2009/07/19 (日) 01:52 ◆ ゾンド :明日の……、朝食が始まる前には、こちらの部屋に持って来るようにしたい。それからで、よければ。(口約束だが、恐らくそれは守られる筈だ。まだ厨房で冷まされているジャム瓶が無事な姿を保っていれば。そうして、ナイフを始めとして、刃をその主たる殺傷力としている武器全般に関して知識の疎い少年は、いちいちまじまじとそれを仕舞い込む様子まで不躾に眺めていた。)渡り鳥というカテゴリがあるのは、文献からの知識で知っていたけれど、それが、そう?――…………。(純粋に未知の事柄については興味を惹かれたが、後半に突き付けられたその言葉には、目を下に伏せて口を噤んだ。自分はまだ、安心できていないのだろうか。相席の人物が立ち上がったようなので、)……あなたも、もう、休む? 2009/07/19 (日) 02:07 ◆ レナード :少し小瓶にへそくりしておいて、明日のおやつはクッキーを焼いてもらおう。きっと、合うよ。(基本的にひとの感情をえさとしている魔物は、物を食べる量には拘らないがその分嗜好品を良く好む。貴族としてはあざとく、朝食戦争に勝ち残れないひとのためにくすねることを先に考えて、いい入れ物はあっただろうかと思考を重ねるが持ち合わせにはないので台所で拝借でもしよう。誰か、おきているといいのだけれど。視線に気付いてそちらを見やったのは一瞬で、気付かないふりをして、そのまま足を動かし、)渡り鳥でもすべてのジャンルで当てはまるものではないかな。夜を飛べない鳥はどうしたって休まなくてはならないし、ほんの一握りだけ。――僕は、夜も飛べたけれど、眠るようになったのはつい最近です。(ひとがいないと眠れないというひとの布団を占拠して、先に自分が眠るようになったのは、自分が幼いからか、いっそ年を食いすぎた疲労なのか、確かめるのさえ嫌になる。あまり若くは無い遅い足取りで動いていたひとが、続いた問いかけにちょっと振り返って、)君が休むなら、すぐそこですが部屋までなら送っていくよ。僕は、折角作りたてのジャムがあるから、紅茶をもらっていれて飲もうと思うんだけれど、君はどちらに賛成? 2009/07/19 (日) 02:22 ◆ ゾンド :へそくり。こちらとしても、小瓶の持ち合わせは無かったから、厨房で未使用のものを探るしかないけれど……。(食器棚の下に在った、観音開きの戸棚の中に、そういった空き容器が幾つか残っていた覚えはあるが、はっきりと確認した訳ではないので案として口には出さなかった。)我々は、鳥類には、まだ遠いように思える。(相槌とまでにはあまりに冷淡で、酷くそっけなかったかもしれない。否定の論しか言えない自分について、とても申し訳ない、歯痒いような気分になったけれども、ある意味で種族の区別という意識のない少年は、自分の仔細をひけらかす材料をほんの少しすら持っていなかった。)……紅茶を……、お茶を淹れるのは、とても下手だけれど、ジャムを提供するくらいなら、お力添えをしたいと思う。(こちらも椅子から立ち上がったのは、やっとそれからの事だ。座席をテーブルに戻して、すっかり雨の上がった外よりも先に扉を見遣る。) 2009/07/19 (日) 02:35 ◆ レナード :ああ、よかった、ジャムであっていたね。大丈夫だよ、うちの…身内が、何処にいい皿を隠すかくらいは、見当がつくから。(同僚というと軍属が当てはまる気がするが、本業は元々そちらなので表現に困る。取り敢えずカマかけ半分の言葉で、彼が作ったものがジャムという確信が持てたので、今回はそちらの益だけに留めて、その後呟かれた言葉に流石に眉を寄せた。笑った顔は、貴族得意の貼り付けたようなものだけれど、)君のフォルムが鳥に見えたら、僕は引退する必要があると思います。そこまで、耄碌してはいないよ。キメイラを例に出すより、分かりやすいかな、と思っただけ。(これで例文が異形の魔物だったら、それでも彼は同じようにこういったのだろうか。深く追求はしないで、魔物と一緒にされたら気を悪くする人種がいるからね、とあまりフォローにならない言葉をくわえて、振り返らないで歩いていく。鳥はいいのかと思うことがないのは、よく、にんげんは鳥になりたいなんてよく分からないことを言って背のものをなでる先入観だけなので、それも大した意味などないのだが。)…セレスを起こしたらお茶どころではないですし、誰か淹れられる方がおきていらっしゃるよう祈りましょう。(以前負ったやけどで火の回りを禁じられている自分よりはずっと頼りになるものだけれど、穴を自分からさらすことを嫌って口にはしなかった。もう、日が昇ればまた理不尽な湿気で、もうお茶だなんて飲む気にもならない不快な時間帯が近付いている。がら、がら、ナイフの詰まった厚手の袋を引きずって一度自室に戻った後、台所を目指して歩く姿があったという。彼がいつまで一緒なものかは与り知らない点ではあるが、朝に出たジャムは、ちゃんとそれはそれで美味しく頂かせてもらおう。) 2009/07/19 (日) 02:53 レナード【退室】 (2009/07/19 (日) 02:53) ◆ ゾンド :種類としてはブルーベリーしかないけれど。単調になりかねないが、それでも、よければ。(笑顔を細分化して区別できないような奴なのだから、寄せられた眉にもろくな反応を返せずにいた。無表情を保って真剣な様子で聞いてはいても、奇しくもキメイラとやらに無知である子供は、例えの半分を次回の図書室での復習に回す他に反応の術がない。かれが自室へと荷物を戻して、また出てくるときまでパーティルームで待ったあと、まだ自分よりは背の高い少年の側背を付き従うように厨房への道を行く筈だ。新鮮なジャムは単なる果糖由来の甘味よりも甘酸っぱさが強い。砂糖を使えなかった代償のそれは、早朝の寝惚け頭を払拭させる副次効果も狙いに入れたものだが、徹夜の二人には無用の長物でもあろう) 2009/07/19 (日) 03:05 ゾンド【退室】 (2009/07/19 (日) 03:05) HIGHLAND FORTRESS 峠の要塞(閉鎖しました) http://h-f.sakura.ne.jp/kariken/index.html BACTERISM MATRIX http://bacterism.matrix.jp/ PCキャラページ http://tryx-quad.sakura.ne.jp/zond.html