題名:おのぼりさん 登場隊員:アルツール・ゾンド(エンデュミリオン要塞) アルツール【入室】 (2009/08/09 (日) 00:29) ◆ アルツール :(正装としての白服は初めてだった。無論、この国の中枢を見るのも初めてだ。正真正銘のおのぼりは、支給された軍服を着込んだものの、どうも白に正装としてのイメージが無い。金毛は唸たのち、己の国で正装時にするように髪の毛解いて綺麗にカールさせて整えたいでたちで出歩くこととした。武器を持たずに来た検問の場。検問を受ける前に首が痛くなるまで上を見上げる。流石遠くまで見える建物、大きさに目を見張っていた) 2009/08/09 (日) 00:37 ◆ アルツール :(見上げてみた感じ、城というよりは要塞の名に相応しいような気がする。ここが一国の中枢なのかと、感慨深く金毛は見上げていた。見上げるおのぼりに、検兵が咳払いをする。咳払いに金毛は上に上げていた首をゆっくりと正位置へ戻して検問を抜け、つり橋を渡り入場することとなった。城の中に一歩足を入れると辺りをクルリと見渡し、ホールのその場で休めの姿勢をとる。緩やかに手を後ろに組むと、時折通る人の姿を目で追う。本を掴んでいる人たちが、どの方角へ行くのかを見ているのであった) 2009/08/09 (日) 00:53 ゾンド【入室】 (2009/08/09 (日) 01:02) ◆ ゾンド :(眩い金髪の次に検問を抜けてきた兵士は、衛兵の訝る視線も他所に粛々と門を通過した。少年の着衣は確かに白くはあるが、それは正装でも何でもない。魔都の掟を必要最小限度だけクリアした、薄手の生地から織られる水兵用の服だった。数少ない私物の中でも全く唯一の品である、かつてジンディッセで購入した真白い私服。吊り橋の支柱を仰ぎ見たときに被る帽子の重心がずれて、危うく堀の淵へ落とす所だった。右手を添えて帽子を元の位置に戻しながら先を急ぐが、少年の歩行はいつもより歩幅が広い。吊り橋を渡った先の比較的開けた場所で、おのぼりさんの仕草を隠そうともせず、あちこちを忙しなく見渡した。隊の仲間と、はぐれたのだ。) 2009/08/09 (日) 01:06 ◆ アルツール :(竜騎士の巣穴から見た城はいつも光っていたような気がする。あのひかりは、この城から出ているもので間違い無いのだろうか。金毛はそんなことを頭でめぐらせながら、本を数冊抱えて進むものたちを見つけるたびに目で追う。どれもある方角からきているのだと辺りをつけると、ふと、片眉が上がる) ……ゾンド(見慣れた顔が身につけていたのは、支給品でもなく山用の服でも無かった。金毛は片眉上げたまま、軽く首を捻る。そして休めの姿勢のまま片手で手招き。)ゾンドであろう? おいで、どこに参るのだい? 2009/08/09 (日) 01:11 ◆ ゾンド :(普段の要塞で生活していたときは、全ての人員が濃緑の軍服で統一なされていたとしても、見慣れているというごく心理的な理由が加わり、誰彼の区別は用意にできていた。本来顔見知りであるはずの、騎馬隊の青年から話し掛けられたときに、一瞬誰だか判別が遅れた理由は、彼の装う軍服が純白の特別仕様であったからだ。)……………。(若干の警戒のあと、心を許せる相手だと思いだせば、青年の手招きには素直に応じて彼の真横まで歩み寄った。)あなたまで、ここに居るとは思わなかった。隊の皆と、思いがけず別行動を取ってしまったみたい。我々の割り当てられた兵舎は、第二棟と聞いたけれど、そこへ行き付くルート、知っている? 2009/08/09 (日) 01:20 ◆ アルツール :ゾンド、あまり見渡すと怖いお兄さんにどこかへ連れて行かれてしまうよ。(警戒の眼差し受けて小さく、困ったように笑んでいた。歩み寄るゾンドの姿に、普段の様に己の髪を手で軽く束ねて見せる。「あなた」といわれると、自分が誰であるかゾンドに伝わったのだと感じて髪の毛から手を離した。) なんだ、逸れてしまったのか。このような場所では余り一人での行動はしないほうがいい…一緒に歩くとしようゾンド。(それは今まで城というものの中を見てきた経験からだった。)兵舎はこの外だが、せっかくだから図書館行ってみないかい? 国の中枢だ、素晴らしいはずだよ… 2009/08/09 (日) 01:31 ◆ ゾンド :(アルツールが自分の手で髪を束ねることで改めて身元を証明した光景を、瞬きの一つもせずに眺めていたが。髪から手が離れると同時期くらいに、少年の方も理解を示した意の相槌を一つ作り、自分の正面である、純白の威容を惜しげもなく晒す城壁に視線を移した。)その点については、この要塞の治安を信頼している。暗殺者も出ると聞いているけれど、我々を害することで政治的なメリットが発生するとは思えない。(頭上から降る落ち着いた低い声に、表情には出さぬでも少年の纏う空気は明らかに弛緩した。こころなしか強張っていた歩き方も、普段と変わりないくらいに落ち着いて来ていて)図書館にも少なくない関心を抱いている。ただ、この要塞の図書館は警戒が厳重らしいが。入場許可などは、必要だと思う? 2009/08/09 (日) 01:39 ◆ アルツール :……(安心しているという言葉に最初は無表情で見下ろしていたが、次第に小さく笑みを作り)ああ、誰にも物騒なことなど無いだろう。そのための兵なのだしね。(身振りからして落ち着きを戻しているゾンドに、金毛も多少の安心を感じつつ、ふと、まじまじとその恰好を眺めた)ところでその服…支給品がなくなってしまったのかい? まるで丘水兵だ。 図書館に関心を抱いているとは、小さいながら勤勉だな。ゾンドの歳ならば外で遊ぶほうがたのしかろうに (妙に嬉しそうに笑んだ金毛は、碧眼を図書室があるのだろう方眼へと馳せる。休めの姿勢をとくと、子供の歩幅に合わせるようにゆっくりと歩き出し) 要るのならば赤薔薇殿か長に頼まねばな? ゾンド。確かに王立であれば大抵許可証が要るだろう 2009/08/09 (日) 01:51 ◆ ゾンド :支給品も、ひとまず借用はしたけれど、これは、私服。……以前に移動を経た街で購入した……大切なものだから。(そう言う割には、あまり高級な仕立ての品ではなかった。かつて実際に使われていたものを古着として流用しているものなのだから、多少の痛みや汚れは避けられていない。それでもはっきりと、口調に感情を篭めない普段の抑揚から、薄いながらも決して皆無ではない感傷が言葉の内部に混じっていた。)あまり、遊戯には、知識の上で詳しくなくて。……一般の人間ならば、そういうものなのだろうか。世代の似た人々とも、混じる機会には恵まれていないから。(喜色ばんだ騎士の声とは対称的に、少年の応じた態度は親しみとは隔たりがある。実質的に褒められたことにも気付いているのかいないのか、僅かに素っ気無かった。)『中央図書館』と呼ばれたのを聞いた記憶がある。中央と言うのだから、城内のどこかに置かれているのだと思う。それと、ハイランドには、王という単一の頂点は存在しないらしい。国立の図書館なのだと思う。 2009/08/09 (日) 02:04 ◆ アルツール :大切な服か。大切なものがあるということは良いことだな、その服以外にも沢山見つけるといい。ほかに大切なものは、まだあるかい?(珍しくゾンドの声に含まれたニュアンスに大切だというそれを眺め、小さな笑みを又作った。歩幅あわせながら図書館へと向かう。人とのすれ違いざまにゾンドの斜め前に立ち、前向いて歩くせわしない大人にぶつかるのを防ぎつつ)ゾンド、ならば今度の任務が終わったら狩り遊びをお教えしよう。アースガルでは丁度ゾンドのような年頃から、狩遊びを教えられるのだよ。 他の遊びも図書館で分かるかもしれないが……(聴く言葉に少し悲しさを感じて、この小さな少年の境遇はしら無いが微か、ゾンドを見る瞳が憂う。) ゾンド、父上は・・・隊の? 軍人なのかい?  『中央』か、そういえば王が存在しないとは聞いていたが…ほんとうに存在しないのならば、この国は連邦というやつなのだろうか。いや、申しても仕方の無いことだが、ゾンドにはどのように成り立っていると見えるかい? (王のいる国の人は、どこか訝しげに、他国のシステムについて眉をひそめていた。本を大量にもつ人とは逆方向に進んでゆくこと数分、ようやく図書館の前に辿り着く。金毛は腕を軽く組んでその姿を見上げていた。開いた扉から見るに、随分と探しがいのありそうな中が窺い知れる) ぁ (何か証明証なのだろうものを差し出す人をちらりと横目に見た途端、金毛は小さな声をあげていた。ゾンドへとゆっくりと視線落として) ……ゾンド、今宵は仕方が無いようだ。 2009/08/09 (日) 02:22 ◆ ゾンド :我々に懇意にして下さった方々から、少なくない贈り物を頂いている。筆や教本などだけれど。それらも、できるかぎり大切にしたい。(歩幅の違いからか、自分よりも前を行く騎士には一歩を先んじるアドバンテージを取られている。自分が急いで避けるよりも、彼が率先して人波を掻き分けてくれるから、夜でも人の多い道中でさえ、自分の視点からは甚だ楽だった。小声でありがとう、と感謝の言葉を述べるけれど、声量の微かさ故に騎士の耳には届かないかも知れなかった。)いえ、残念だけれど、戯れのために、自分の愉悦のための狩猟をしたくはない。……あなたからの申し出はとても嬉しいけれど、ごめんなさい。(酷く申し訳なさそうに、前を見る視線を殊更低く下げた。俯いているとも言うが、それよりかは若干救いのある前傾さを保っているが。)…………あなたも、同種のいきもののつがいから、子として産まれてきたの?……セレスにも聞いたけれど、成長した人間が子を産むというあなたがたの連携が、どうしても不思議に思えてならない。(綺麗に清掃の行き届いた、ごみどころか砂埃一つも落ちていないような要塞の中を進みつつ、アルツールの抱いた疑問に咀嚼して応じる。)多数の意思決定機関が一進一退を続けながら、より良い判断を模索しているように思える。『王』というトップを抱けば判断はよりスムーズになるのでは?そうしないという事は、別のシステムにも異なる利点があるのだろう。(証明書を提出する人々の光景は、この少年の視界にも入っていた。アルツールの含みを持った物言いに理解を示して)なるほど。今回は出直そうと思う。場所は覚えられたのだし、後日に、また訪れたい。(あっさりと入室を諦めた少年の、その後の行動は素早かった。進んで来た方角の逆方向を辿り、出口から第二兵舎を指先で示して。朝陽が昇る頃には宿舎に戻れている筈だ。荷物を解くのは、朝礼が終わってからでもいい。) 2009/08/09 (日) 02:42 ゾンド【退室】 (2009/08/09 (日) 02:42) ◆ アルツール :そういえばゾンド、我々とはだれだね…(いつも我ではなく我々と名乗る少年に、ふと、今更ながら疑問が生じていた。小さいながらどこかの派閥に属しているのだろうか、金毛はゾンドを見ながら、軽く首をかしげる。)戯れのためと申すが、われらには大切な技能なのだぞ、ゾンド。概念のみで好き嫌いを判断してはならないさ。女子の様なことを申すものでは無いよ (狩遊びなんて野蛮だといわれたのは、母国で意中の女を狩りに誘ったときぐらいだった。ゾンドとは全く関係の無い関連性を思い出し、微か、眉しかめている。ゾンドにはとばっちりの様なものだ) ゾンド、そういう言い方は良くない。学術的には正しいのだろうが、「おとうさま」と「おかあさま」から生まれてきたと申すものだ。それに同種ではないおかあさまの場合もあるゆえ、その言い方はだめだ。分かったね… 不思議でもなんでもないさ、成長して愛し合った二組が神様に祈ると夜のうちにコウノトリがベットまで運んでくれる。(指一本たてて、子供用に大嘘を大真面目に説明。制度の違いについてのレクチャに、金毛はひとつ頷いて) 愚かな王の過ちを恐れる国は、その様な仕組みを取るとも聞いたが。確かに理があるのだろうな。(未練たらたらの金毛とは違い、あっさりと踵少年に金毛も慌ててかかと翻す。) 申しただろう、一人で城を歩くのは良くない。(目的地へと進んでゆく少年の後ろを付いて歩き、金毛も寝床へ迷わず戻れることだろう) 2009/08/09 (日) 03:01 アルツール【退室】 (2009/08/09 (日) 03:01) HIGHLAND FORTRESS 峠の要塞(閉鎖しました) http://h-f.sakura.ne.jp/kariken/index.html BACTERISM MATRIX http://bacterism.matrix.jp/ PCキャラページ http://tryx-quad.sakura.ne.jp/zond.html